【妊娠中のアメリカ入国】妊婦は入国拒否?!飛行機はビジネスクラスがおすすめ

この記事では、夫の駐在に帯同することになった妊婦がアメリカ引っ越しのために何を準備し、何を気をつけたかについて実例を交えながら紹介します。

ヒョン

2021年の夏、妊娠7ヶ月の時、夫の仕事で渡米しました。
妊娠中であったことから心配事がたくさんありました。

この記事が、同じような状況の方のお役に立てれば嬉しいです。

出張や観光目的のESTAによる妊婦のアメリカ入国については、当記事では扱っておりませんのでご注意ください。

目次

はじめに

日本からアメリカへの渡米の時期について

日本からアメリカに引っ越し、国を跨いだ引っ越しはやることがたくさんです。

渡米前にできることもありますが、現地での住居探しや水道・ガス・電気などのインフラ整備、銀行口座の手続きなど、アメリカに入国してからしか出来ないことも多くあります。

家族大移動ともいえる大きな引越しにおいて、第一子妊娠中だった私はどのタイミングでついていくべきかとても悩みました。

駐在員本人と帯同家族が一緒に渡米すると色々と安心できる部分が多いですが、まだ住居も定まっていない状況で長いホテル生活を強いられるかもしれません。

私たちの引っ越し先であるサンフランシスコ・ベイエリアは車がないと自由にスーパーにも行けないです。

悪阻は治ったものの、夫が不在の間何か緊急なことや不便なことが起きても頼れることもできない。

それならば、環境が整った後についていった方が身体への負担が少なさそうと判断しました。

妊娠中は、予想できないアクシデントが起きる可能性があります。

そのためにも、ある程度アメリカ国内での生活の基盤が整ってから渡米する方が安心できるかもしれません。

出産までの期間に余裕があるのであれば、駐在員本人が先に渡米した後、少し時間を置いてから渡米する方が良いと思います。

それぞれの家族の事情に合わせて、最適な渡米時期を選びましょう。

ヒョン

できるだけ早く、そして安定期のうちに移動したい!
という思いから、夫が入国し色々準備してくれた後、約2週間後に私も渡米しました。

妊婦のアメリカ入国について最も注意が必要なこと

妊婦が渡米する際、最も気にしなければならないことは健康保険です。

日本の健康保険はアメリカでは使えません。

また、アメリカは日本と異なり国民皆保険制度というものがなく、個別に医療保険に加入する必要があります。

医療保険に加入していない人が、病院で受診及び治療を受けた際は多額の請求をされるケースがあるので注意しなければなりません。

また、既に妊娠している場合でも途中から保険に入ることができるか心配でしたが、私の入った保険は大きな問題なく入会可能でした。

ネット上には、妊娠した後は保険に入れないから渡米できないといった情報も出回っていますが、確実な情報は保険会社に問い合わせることです。

出産準備:渡米前に準備すること・渡米後に準備すること

妊娠中のアメリカ引っ越し、アメリカでの出産に伴って色んな準備が必要ですが、渡米前にやっておくことと渡米後にしかできないことがあります。

渡米前

妊娠中でも加入可能なアメリカの医療保険に入ることが最も大事です。

もし、選択肢があるのであれば、出産予定の年には一人当たりの医療費の自己負担額を高めに設定できるように交渉することをお勧めします。

私自身の経験ですが、子供が出産予定日より早く生まれ早産になったためNICUに数日入院することとなりました。

そのため、想定していた医療費よりも高く支払いをする必要がありました。

妊娠出産には予想外のことが起きることがあるため、備えておくと安心です。

渡米後

妊婦が渡米後急いで行いたいことは、主治医を探し、アメリカでの妊婦検診を受けることです。

日本では出産する病院を探すことが一般的ですが、アメリカでは出産する病院を決めるのではなく、妊娠から出産までを見てくれる主治医を決めることが一般的です。

アメリカと日本で妊娠期間の違いやその時期に受ける検査にも違いがあるため、渡米後早めに主治医を決めて検査などを受けると良いでしょう。

アメリカでの産院探し・主治医探し、妊婦検診についてはまた別の記事にて紹介します。

妊娠中のアメリカ入国について

アメリカ入国時に必要な書類や手続きについて

アメリカ滞在ビザ

駐在でアメリカに入国する際は、ESTAではなく長期滞在ビザ(駐在員の帯同家族であれば、H-4ビザ、L-2ビザ、E-1ビザ、E-2ビザ、O-3ビザなど)を持って入国審査を受けることになります。

ビザの有効期限が切れていないことを確認してください。

ビザが有効期限内であることを確認することは、入国時に問題が起こるのを避けるために非常に重要です。

入国時に必要な書類の準備

アメリカ入国時に必要な書類を準備してください。以下の資料が必要になる場合があります。

パスポート:有効期限が切れていないことを確認してください。
戸籍謄本と英訳:ビザ申請時に提出したものと同じ結婚証明書として戸籍謄本を持参してください。
スポンサーの証明書:ビザ申請時に提出したスポンサーの証明書を持参してください。
(私の場合、夫の会社で英文レターを発行してもらいました)

そのほか、飛行機の搭乗の際に、妊娠週数に応じて、日本から主治医のレターが必要な場合があります。

必ず事前に確認し準備するようにしましょう。

ヒョン

旅行で渡米する時よりも念入りに準備すると良いかもしれません。
うちは、夫が以前、入国審査で引っかかって4時間固い椅子で拘束されたことがありました。(いまだに、原因は不明…)
妊娠中の体でそれはきついと思い、念には念をと思って準備しました。

新型コロナウイルス(COVID-19)関連の書類が必要な可能性があります。外務省海外安全サービスより最新情報を確認しましょう。

妊婦が入国を拒否される可能性について

アメリカは国籍の取得において出生地主義をとっており、妊婦がアメリカで子供を産んだ場合生まれた子供はアメリカ国籍を持つことになります。

このことから、しばしば妊婦がアメリカに入国することのリスクについて話題に上がることがあります。

遠征出産と言われるアメリカ国籍目的での入国ではないかと誤解された場合のリスクのことです。

妊娠中アメリカに入国する際は、入国審査官に入国目的が出産だと思われないように注意する必要があります。

ただし、観光ビザではない、有効な中長期滞在ビザを持っている場合、妊娠中であることを理由に入国を拒否されることはまずないと思われます。

また、妊娠していることについて自分から申告する義務もないそうです。

とはいえ、妊娠しているかについて質問をされる可能性はあるので、事前に書類や回答を準備しておくことがベストです。

ヒョン

私はあまりお腹が大きくなかったのと、ゆったりとした服を着ていてお腹が目立たなかった理由もあるのか、妊娠のことは何も質問されませんでした。

妊婦がアメリカ入国するために必要な条件や証明書について

妊婦がアメリカに入国できる条件については明確な必要条件は定まっておりません。

以下の条件を満たしている入国であれば、妊婦でもアメリカに入国すること自体は問題になりません。

入国目的が明確であること:出産目的の入国ではないことの証明
滞在期間が許容範囲内であること:ビザの有効期間を超えての滞在ではないことの証明

 入国審査で実際聞かれた質問や、それに対しての答え方に関することは、また別の記事で紹介します。

飛行機の選び方について

妊婦は飛行機に乗れるか

妊娠中に飛行機に乗ってはいけないという決まりはありません。

母体や赤ちゃんへの影響が心配になる方も多いと思いますが、妊娠が安定しており主治医から問題ないとされている場合、飛行機に乗ること自体は問題ないそうです。

比較的リスクが少ないとされている時期は妊娠16週~27週の妊娠中期(安定期)が良いでしょう。

この時期は妊娠が安定し、流産のリスクも低くなるそうです。

各航空会社ごとに搭乗する時期によって妊婦に対するガイドラインを設けているので、ウェブサイトで最新情報をチェックしておきましょう。

妊娠中でも快適に過ごすための飛行機の選び方

妊娠中でも快適に過ごすための飛行機の選び方については以下の点を考慮すると良いです

直行便

乗り継ぎがあるフライトよりも、直行便を選ぶことがおすすめです。

乗り継ぎは、移動中に不便やストレスがかかるため、妊娠中の体にとっては負担になります。

予約のタイミング

妊娠中は急な体調不良などが起こることがあるため、キャンセルや変更ができるフライトを選ぶことがおすすめです。

座席のタイプ

座席の種類によって、快適に過ごすことができるかどうかが異なります。

座席の幅やリクライニング角度、足の置き場所が広いプレミアムエコノミークラスなどを選ぶことが快適に過ごすためのポイントです。

また、座席は通路側でお手洗いが近くにある席がおすすめです。

妊娠中は大きなお腹で身動きが自由でない上に、お手洗いの頻度も高くなることが多いためです。

サービス

妊娠中は水分補給が大切ですが、航空会社によっては水分補給のサービスが充実しているかどうかを確認することも大切です。

また、可能であれば長時間のフライトで身体が疲れないようにビジネスクラスを取ることもおすすめです。

ビジネスクラスはエコノミに比べて飛行機の乗り降りの順番が早く、乗務員一人当たり担当する座席数も少ないためリクエストに対して待つ時間も少なくなります。

妊婦にとって嬉しいポイントがたくさんあるため、積極的に活用したいところです。

ビジネスクラスのメリットとデメリット

ビジネスクラスは、一般的にエコノミークラスよりも高価な航空券ですが、快適性や便利性が向上しているため、特に妊娠中の方にとって魅力的な選択肢です。

以下では、ビジネスクラスのメリットとデメリットについて解説します。

ビジネスクラスのメリット

  • 快適性が向上する
    ビジネスクラスには、大型のリクライニングシートやフルフラットベッドが用意されています。
    また、座席間隔が広く、足を伸ばせるスペースも十分にあります。
    これにより、長時間のフライトでも疲れにくく、快適な空の旅を楽しめます。

  • 食事やサービスが充実する
    ビジネスクラスには、高品質の食事や飲料が提供されます。
    また、機内でのサービスも充実しており、フライト中に必要なものがすぐに手に入ります。
    乗務員一人当たり担当する座席数も少ないため、リクエストに対して待つ時間も少なくなります。
    これにより、ビジネスクラスでは快適な時間を過ごせることができます。

  • 座席に便利な設備が充実する
    ビジネスクラスは、広い席やテーブル、コンセントやUSBポートなどが備わっていて、ちょっとした作業をするにも便利です。

ビジネスクラスのデメリット

  • 高価な航空券
    ビジネスクラスは、エコノミークラスに比べて高価なため、多くの旅行者にとっては予算的に厳しい選択肢となる場合があります。

  • 航空会社によって質が異なる
    ビジネスクラスの快適性やサービスは、航空会社によって異なる場合があります。
    特定の航空会社にこだわらない場合は、口コミや評判を調べて選ぶ必要があります。

  • 長時間フライトの場合は限界がある
    ビジネスクラスでも、長時間のフライトでは限界があることを覚えておく必要があります。
    長時間フライトの場合は、ビジネスクラスでも疲れがたまるため、機内で運動やストレッチなどの軽い運動を取り入れることが大切です。
ヒョン

私は、東京からサンフランシスコまで、ANAのビジネスクラスを使って移動しました。
ANAのビジネスクラスは、フルフラットシートを導入していて、好きな角度に座席を調節することができてとても快適でした。
座席をフラットにすると、まるでベッドのようになるため、体に負担が少なく夜も良く眠れました。

航空会社の選び方

必須ではないですが、英語に自信がない場合は、ANAもしくはJALのような日系の航空会社を選ぶと良いです。

妊娠中は何が起きるか分からない。

飛行機の中でもし緊急事態が起きても言葉が通じるため安心です。

私が実際利用したANAさんは妊婦へのサービスがとても手厚かったです。

当日、手荷物が多くなることも予想できていたので、事前にエアポートサポートに電話し、妊婦であることと空港内でのサポートが欲しいことを伝えておきました。

カウンターについた瞬間から先任の担当がついてくれて、入国審査も搭乗も全て優先的に受けることができました。

通常、荷物を持ってくれるサービスは無いそうですが、担当の方の裁量で荷物も持ってくれました。

お腹が大きく動きが不自由だったので、とても助かりました。

ANAでは妊娠中のお客様(国際線)向けに、マタニティマークタグの配布や、空港のチェックインカウンターから搭乗ゲートまで案内するエアポートサポートなどのサービスを提供しています。
詳しいことは、こちらをご確認ください。

妊婦が注意したい飛行機の中での過ごし方

他にも妊婦は普段よりも飛行機の中での過ごし方にも工夫が必要です。

以下のことを参考にしてください。

  • 衣服
    フライト中は長時間同じ姿勢で座ることになるため、動きやすく快適な服装を選ぶことが大切です。
    また、腰痛や肩こりを防ぐために、腰に巻くサポーターや快適なシューズを着用することもおすすめです。

  • 活動
    長時間同じ姿勢で座り続けることは、血行不良やむくみなどのリスクを高めます。
    フライト中には、30分から1時間ごとに起き上がり、軽いストレッチや散歩をすることが大切です。

  • 睡眠
    フライト中に睡眠をとることは、妊娠中の疲れをとるためにも重要です。
    搭乗前に寝る前の準備をすることや、ネックピローやアイマスク、耳栓などの快適なアイテムを持参することがおすすめです。

アメリカ到着後の注意点について

まず、妊婦が荷物をたくさん持って一人でアメリカに入国することはおすすめしません。
(私自身のことですが、妊娠7ヶ月、安定期とはいえかなり多くの荷物を抱えて入国したため大変な思いをしました)

日本出国前は、ANAさんの素晴らしいエアポートサポートがあり身体に負担をかけることなく無事飛行機に搭乗することができましたが、問題はアメリカに着いた後でした。

アメリカに着いた後のことは、ANAさんのサポート範囲には入っておりませんでした。

そのため、飛行機から降りた後が地獄でした。

重いお腹を抱えて、入国審査までの長い道を制限ギリギリの重さの手荷物を持って歩き、

入国審査の長い列で待ち、預け荷物を引き取ってカートに乗せ、到着ロビまで行きました。

事前に、到着空港に妊婦に配慮した優先対応や車椅子や荷物の運びサービスがあるか確認し活用すると良いと思います。

まとめ

この記事では、妊婦がアメリカ入国する際に知っておきたいことについて、私の経験を交えながら紹介しました。

別の記事で、アメリカでの産院探し、妊婦検診や出産についてもまとめる予定です。

渡米前は、他国での出産がとても不安でしたが、アメリカは地域にもよりますが国全体で見ると医療技術が高い先進国です。

日本で出産するより準備することは多くなりますが、私がいるカルフォルニア州は妊婦にも子連れにも優しく、どこに行っても子供が多いので子育てもしやすいと感じます。

大変なこともあるけど、楽しいこともたくさんあるので、しっかり準備すれば大丈夫!安心して渡米してくださいね。

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この記事を書いた人

Hyun(ヒョン)のアバター Hyun(ヒョン) アメらく編集長

・サンフランシスコ・ベイエリア在住
・アメリカ生活2年目のフリーランスママ
・妊娠中期に渡米しアメリカで出産、1歳児の男の子の子育て中
・マーケターとして在宅で働きながら、アメリカの大学でスキルアップにも挑戦
・アメリカ生活のリアルを記録した動画がInstagramで人気
(フォロワー1.7万人)

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